DJI農業ドローン規制!?国産ドローンのみOKになるって本当?

日本政府は2020年9月末、2021年度から政府省庁および行政機関で購入するドローンは、情報漏洩対策の基準を満たす機体のみとするよう義務付けた。(日刊工業新聞/Newswitch/ 2020年10月16日)

事実上、中国製のドローンが排除される方針として、空撮ドローンや農業ドローンへ影響が出ることになる。

今回の決定は、先のアメリカ政府による中国製デジタル機器規制に足並みを揃える形だ。

アメリカ国内では既にDJI社を始めとする中国製ドローン利用が全面禁止されており、農業用ではAgrasシリーズ(MG-1、MG-1S、MG-1P、T20 )等が規制対象となっている。

今回の日本政府の決定も、先の米国に追随する形で、DJI製(およびクボタ、ヤンマー、JA等の販売会社のOEM品)が対象となる見通しだ。

この決定に対し、既にDJI系の農業ドローンを導入してしまっている農業生産者からは、「2021年から使用禁止になるのか?せっかく買ったのに・・・」等の不安の声が上がっている。

ドローンジャーナリストの石川純仁氏によると、上記の決定は現状では政府や行政機関で導入するドローンに対しての規制で、民間の農業生産者が既に購入したものについては当てはまらないとしつつも、欧米各国ではこれらのドローンをハッキングするデモ等も実施されており、リスクは未だ解消されていないとの事。

また、DJIの農業ドローンでは今後、行政や公的機関からの受託散布が受注できなくなる可能性が高いため、民間にも段階的に中国ドローン規制の枠組みが広がるとみられている。

この影響でドローン導入を予定している農業生産者の間では、予定していたDJI製から国内メーカー製のドローンへ変更する動きが出始めており、混乱が広まっている。

 
一方で、国内のドローン製造メーカーにとっては、追い風ともいえる。

先の新型コロナウイルス対策で「経営継続補助金」を利用してドローンを導入する生産者が増えるとみられ、2021年は国内のドローン業界地図が変わる潮目の年となりそうだ。

(参考)国内主要農業メーカー

TEAD (本社 群馬県)

https://www.tead.co.jp/
初の国産ドローン「DAX04」を開発。後継機種「TA408」では高度維持や自動航行が可能。またドローン分野での開発技術を生かし、小型のフロアブル剤散布ボート「TB02」を開発。

ヤマハ発動機(本社 静岡県)

https://www.yamaha-motor.co.jp/
防除ヘリで有名なヤマハ。農業ドローンでは初となる2重反転ローターを搭載した「YMR-08」を販売。薬液を均一に散布できる機構を持つほか、薬液タンクを簡単に交換できる構造で、散布面積が広い防除ヘリ事業者から注目される。
 

ナイルワークス(本社 東京都)

https://www.nileworks.co.jp/
世界初となるリアルタイム計測散布装置を搭載した全自動ドローン「Nile T-20」を開発。タブレットで指定したほ場で生育診断と薬剤散布を同時に行う。機体量産をSonyのPCを製造するVAIO株式会社へ委託したことでも話題になった。
 

マゼックス(本社 大阪府)

https://mazex.jp/
大阪のドローンメーカー。農業向け「飛助DX」は特許技術で散布ムラが少なく散布事業者からの評価も高い。本体90万円台と低価格ながら自動航行を備え、出荷台数1000台を超えユーザー数が多い。住友林業と林業用ドローン「森飛」を共同開発。
 

石川エナジーリサーチ(本社 群馬県)

http://ier.co.jp/
国内初となるハイブリッドエンジンドローン「アグリフライヤー」を発売。世界でもトップクラスの長時間フライトを実現した。ドローンの産業利用を進めるため、農業分野だけでなく建設やインフラ検査などへの応用も期待されている。

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